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ポケモンH.G.トリップもののメモ帳。
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 シロガネ山の頂上には、頂点にして原点と謳われる、伝説のトレーナーがいる。
 そしてシロガネ山の内部、奥深くには、伝説と謳われるポケモンがその翼を休めている。
「……ねぇ、わたし、ロクでもない事、考えたん」
 洞窟内を明るく照らし出す炎の鳥に、ミレイは話し掛けた。
「実は、元々人間だったんやないの?」
 火の鳥は、答えない。
 ミレイも、答えは期待していない。
 少々大きな独り言を、ただ呟く。
「『リメ前の金銀』のレッドさんは、どこに消えたんやろね?」
 そしてグリーンさんも、と。
 勿論、ファイヤーは、答えない。
 ミレイはクスッと笑った。
「案外、サンダーに同じような事聞いてみたい気もすんねん」
 トゲトゲしてるとこが、そっくりやろ?
 少女の独白は、まだ終わらない。
「フリーザーだけは……ゲームにはおらへんけど……」
 けれどミレイの頭の中では、誰かの面影がちらついているようでもあった。
「似たようなノリで、ジョウトの三犬も気になるんよね」
 あっちはちゃんと三人おるし。
 言い終えると、ミレイはじーっとファイヤーを見詰めた。
「んじゃ、わたしそろそろ帰るわ」
 伝説を前に、彼女はあっさりと踵を返す。
 バトルする事も、捕獲を試みる事もなく。
「また、喋りに来んね」
 気が向いたら、返事してくれると嬉しいなぁ。
 そんな事を言う少女に、火の鳥は最後まで沈黙を貫いた。

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「双子島か、氷の抜け道か……」
「……ん?」
「いや、一番安全なのは、やっぱチョウジジムかなぁ」
「何がだ?」
「スケートできそうな場所。あー、でもなぁ。多分、もう滑られへんくなってるよなぁ」
「スケートだろ? そんな簡単に滑れなくなるものか?」
「いやー、だって、もう十数年前の話ですよ? やっぱスキーにしようかなー」
「……お前、いくつだよ」
「レデーに年齢聞くのはマナー違反って習わへんかった? スキーなら、シロガネ山かなぁ。ちょい危険やけど。っつうか、そっちもご無沙汰過ぎるけど」

 フィギュアスケートの番組なんか見るから、こんな事考えるんですよね。分かります。

 そういえば、今日は大晦日。
 そして年末と言えば、例年はもっと忙しかったような気がするのだ。
「……あ。大掃除か」
 ようやく思い当たったのは、かつて数日という勢いで時間を取られていた作業の事。
 机の上からベッドの上から押入に至るまで、混沌の極みと化していた自室に、何とか余白を作る作業。それを、去年も今年もしていない。
 決して、手も付けられないほどだからと諦めたわけではない。
 単純に、去年も今年も、自室なるものがなかっただけだ。自室どころか、帰る家が、今は特にない状態だ。
 どこかで聞いた話によると、昔は年末大掃除に整理整頓なる概念はあまりなかったらしい。荷物がどうしようもなく増えてきたら、昔の日本人は引っ越しをしていたのだそうだ。否が応でも、整理整頓せねばならなくなる。というか、車のない時代の事、本当に必要なものしか持ち運べるわけもなく、自然と持ち物は淘汰される。
 ……つまり今の自分は、それを極端な形で再現している事になるのかー、と、何となく息を吐く。
 整理整頓のノウハウは昔からあれど、要らぬものを捨てるノウハウがないように感じるのは、きっとそれが原因なのだろう。昔の人は、確かに要らないものは捨てていた。が、どちらかと言えば、要らないものを捨てていたと言うよりは、要るものだけを次の棲家に持って行っていたのだ。
 さて、年末の割にのんびりできている理由は分かった。
 今日は、ポケモンセンターの掃除をいつもより頑張って手伝おう。



 これの全身図もいつか描いてみたいものの、きっと途中で諦めるんだろうなと分かる。
 ……女性の服の練習という意味では、本家のメモ帳に掲載した方が良いだろうか?

「……?」
 振り返る。まだいる。
 仕掛けも置いていない隅の暗がりに座り込んで、今は何をするわけでもなく。
 ミレイが朝からジムに押しかけてくる事も珍しいが、片隅にちゃっかり座り込んで居着いているというのはもっと珍しい。普段はあまり押し掛けてこないし、仕事の邪魔をしては悪いからと、中に居座り続ける事もないのだから。
 声は幾度となく掛けたが、どうやら今日は『水曜日だし、そういう気分』なのだそうだ。我儘を通したい気分らしい。どういう我儘なのかは分からないが。
 彼女はたまに携帯を見てはポチポチとボタンを押し、ノートパソコンを広げてはカタカタとキーボードを叩き、本日の定位置と決めたその場から動く気配はない。
 ――ヴィイイン。ヴィイイン。
 振動の音が、来客も途絶えて静かなジムに響き渡った。
 何事かと思ったら、ミレイがポケギアを取り出す。
「はい、もしもし」
『ミレイちゃん? どこにいるんだい?』
「ん? ターちゃん、何か用事?」
『もうっ、分かってる癖に! ホントに、今どこだよ? グレン島にも、シロガネ山の麓にも、コガネにも、エンジュにもいなかったじゃないか』
「あー……。あはははは。ま、仕方ないね。水曜日だもんね」
 また出た。『水曜日』だから、と。
 誤魔化すように笑っていたミレイが、ふと、ピキリとその笑顔を固まらせた。
『金曜日か日曜日なら良かったのにね~。……って事かな? あっ、分かった! そこ動いちゃ駄目だからね!』
「え、ちょ、なして!? 分かったって、何が!? ちょ、ターちゃん……!」
 ややあって、ポケギアから顔を離した彼女は呆然と一言。
「……切られたし」
「何の電話だ?」
 別に忙しくも何ともないので、また声を掛けたら、ミレイは「うーん」と唸った。
「……何の用事やろね?」
 しかし、その割に、あんまり疑問には感じていないようである。
 ミレイはそのまま、数日前にあげた髪飾りに手をやり、にへら、と笑った。ジムの片隅でずっと座っているという地味な予定の割には、彼女の今日の服装は何となく気合が入っていると思う。
「ミレイちゃん、ここにいたんだ!」
 ややあってジムにやってきたウタタは、そんな事を言うと、ちらっと気にするようにこちらに目をやった。
「……もしかして、お邪魔しちゃったかな?」
「んんんー。だいじょーぶ。わたしが勝手にお邪魔してるだけやから~」
 ミレイは今日ずっとそうであったように、何となくユルい笑顔で答える。
「そう? んじゃ、はい、これ」
 ウタタは、ラッピングされた箱をミレイに渡した。
 ラッピングされた、箱? クリスマスは、数日前に終わった筈なのに……もしかしてオレは何かを忘れているのか?
「お誕生日おめでとう。本当はケーキを焼きたかったんだけど、ミレイちゃんったら予定教えてくれないし……。今年はクッキーで我慢してね」
「わーい、非常食ゲット~! ターちゃん、ありがとう!!」
 …………。オタンジョウビオメデトウ?
「……は? ちょっと待った。お前、今日が誕生日なのか!?」
 思わず割り込んだら、ミレイは顔を赤くした。
「え、ちょっとミレイちゃん! もしかして、言ってなかったの!?」
 一瞬、信じられないようなものを見る目つきでオレを見たウタタが、グルンと凄まじい勢いでミレイの方を振り返る。
 ミレイはといえば、もごもごと、「だって、どない言えと?」と、ぼやいた。
「いや、そこは言うべきだよ!」
 オレの内心をものの見事に代弁してくれるウタタ。普段はからかわれて困るばかりだが、今この時ばかりは同意できる。
 つまり、つまりだ。ミレイが朝からここに押し掛けたのは、今日が単に水曜日だからではなく……。
 『誕生日なのに、水曜日だから』だったっていうのか!?
 そう考えると、ウタタは恐ろしいな。その一言で、ミレイの居場所を当てたのか。
「んー、でも、年末年始でただでさえ忙しい時期やん。クリスマスに大晦日にお正月にエトセトえとせと」
「それとこれとは話が別! っていうか、じゃあ、今日は何してたのさ?」
 ミレイはオレを見て、にへらと笑った。髪飾りをさわっていた時と同じ笑顔だ。
「せっかくの誕生日やから、ね?」
「いや、『ね?』じゃないよ……。グリーン君! ミレイちゃんは何してたんだい?」
「えっ!?」
 いきなり話題を振られて、慌てて思い返す。
「……いや、朝からずっとそこに座ってたぞ? たまーに携帯さわって……」
「それは誕おめメールに返事してたんやね」
「パソコンもさわって……」
「それもメール返信と、サイトにお祝い言いに来てくれた人たちへの返事と、日記やね」
「あとは、ずっとこっち見てたよなぁ?」
「えへへ~」
 補足の合いの手を入れてくれていたミレイが、何故か、最後の言葉には、笑う。
 そしてウタタは、大きく頷いた。
「ああ、なるほど。そういう事ね」
「え、分かってないのオレだけ!?」
「グリーン君を見てたかったんだよね?」
「「!!?」」
 オレはびっくりしたし、ミレイはボンっという擬音が似合う勢いで真っ赤になった。
「それじゃやっぱり、お邪魔虫は退散した方が良いんじゃないか」
 爆弾を落とすだけ落として、ウタタはさっさと逃げてしまった。何も言い返す暇さえ、与えてくれずに。
 そして何となく嫌な予感がして周りを見たら、テンとサヨはさっさと帰り支度をしているし、他のトレーナー達も何となく生暖かい視線を向けてきているしで、どうやらこれは仕事に戻るどころじゃない。
「もう、そういう事は言ってくれないと困りますよ、ね! グリーンさん!」
 サヨの笑顔が、妙に怖い。
「今からでも遅くないですよ! 今日はもう誰も来ないでしょうし、普段から散々ばっくれてんですから、一日くらい!」
「おいおいおい!?」
 前々から薄々感じていた事だけど、お前らこういう時だけ妙に結託し過ぎてやいないか!?
「え、ちょ、トレーナーさん公認でサボり認定は……! わたしはここで見てられたらそれでええですし!」
「ミレイさん、嘘はいけませんよ?」
「テンさん! 嘘ちゃいますって!」
「ほぅ? そんなところで見ているだけで満足なんですか?」
「……」
 やっと普通の顔色に戻りかけていたミレイが、また赤くなって俯いた。
「いや……だって……」
「だって?」
「優しい笑顔見せてくれるリィちゃんやって好きやけど、お仕事中のカッコいいリィちゃんも好きなんやもん……」
 オレは頭を抱えたくなった。
 お願いだから、そういう可愛い発言を人前でしないでくれ……! オレが意識しちまって仕事できなくなる!

 ……先に結論だけ言うと、ジムは主にトレーナー達のサボタージュにより、当然のように臨時休業となり。
 オレは、トレーナー達に質問攻めに合ったミレイがこれ以上変な発言をしないうちにと、彼女を連れてタマムシデパートに飛び込んだのだった。デパートに行けば、何か買ってやれるしな。
 ああ、でも何だか色々と手遅れな感じがするのは、気のせいか?


◎一言だけあとがき
 …私はグリーンさんをどうしたいのだろうwww

木菟:さーて、今夜はネタがない!
美鈴:…またエライ唐突やね…?
木菟:何故なら、ココちゃんと絵茶った結果、明日のネタが降臨してしまって、今日はそれにかかりっきりになってたからや!絵茶ばんざい!
美鈴:何やハイテンションやな。
木菟:今日、水瀬っちと交換した時に、上がった。
美鈴:さいですか。
木菟:さいです。んで、書きながら思ってた事は、「やっぱHGはツンデレの宝庫やね!」って事かな!
美鈴:話に全く関係ないやん!?
木菟:何を言うか。ライバルからイブキからグリーンから、ツンデレだらけではないか!
美鈴:そん中で出てくんのリィちゃんだけやん!……はっ!
木菟:ん?
美鈴:……アンタ、リィちゃんに何させたいんよ。
木菟:いやー、あっはっは☆
美鈴:笑いごっちゃ、ねー!!
木菟:いやー、良いツッコミだね!大丈夫!ツンデレのデレの部分がいっぱい出てきただけだから!単に、この上なくへたれたとも言う!
美鈴:ヘタレたんかい!!

 以下、例によって姉と弟との会話。ほぼ実録。

弟:アララギ博士ってアグレッシブよな。
姉:ん?娘さんの方?若さじゃね?
弟:いや、親子そろって。今までの博士ってさ、例えばオーキド博士は「草むらに入っちゃいかーん!」から始まって、図鑑託して、本人は研究所から一歩も出んやん。助手ぱしらせてさ。
姉:…せやな。でも、オーキド博士、ご老体やん。ジジイやって自分で言うとるやん。
弟:んで、次のウツギ博士。最初の頃は忙しそうやけど、やっぱ途中から以下略。助手ぱしらせてたりとか。
姉:……。え、えーと。
弟:次のオダマキ博士はフィールドワークしてるぅ言うてる割には、旅の途中で出会う事あらへん。
姉:まぁ、確かに近場にしか行ってへんっぽいな…。
弟:そいでもって、ナナカマド博士は俺は直接は見てへんけどさ、やっぱご老体なんやろ?
姉:……ご老体やな。
弟:って考えると、アララギ博士って超アグレッシブじゃね?未だかつて博士自ら飛び回ってたポケモンあったか?
姉:……んー、日米の差?ほら、日本の教授連は教授室の奥でふんぞり返ってんの多いけど、アメリカの教授は色々やってそうっつうか。

 後から考えたら、ナナカマド博士はまだ後半で動いてたような気もするけど、何だか一考のネタにはなりそうじゃないですか?(笑)
 …っていう、それだけ。

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