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ポケモンH.G.トリップもののメモ帳。
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 シロガネ山の頂上には、頂点にして原点と謳われる、伝説のトレーナーがいる。
 そしてシロガネ山の内部、奥深くには、伝説と謳われるポケモンがその翼を休めている。
「……ねぇ、わたし、ロクでもない事、考えたん」
 洞窟内を明るく照らし出す炎の鳥に、ミレイは話し掛けた。
「実は、元々人間だったんやないの?」
 火の鳥は、答えない。
 ミレイも、答えは期待していない。
 少々大きな独り言を、ただ呟く。
「『リメ前の金銀』のレッドさんは、どこに消えたんやろね?」
 そしてグリーンさんも、と。
 勿論、ファイヤーは、答えない。
 ミレイはクスッと笑った。
「案外、サンダーに同じような事聞いてみたい気もすんねん」
 トゲトゲしてるとこが、そっくりやろ?
 少女の独白は、まだ終わらない。
「フリーザーだけは……ゲームにはおらへんけど……」
 けれどミレイの頭の中では、誰かの面影がちらついているようでもあった。
「似たようなノリで、ジョウトの三犬も気になるんよね」
 あっちはちゃんと三人おるし。
 言い終えると、ミレイはじーっとファイヤーを見詰めた。
「んじゃ、わたしそろそろ帰るわ」
 伝説を前に、彼女はあっさりと踵を返す。
 バトルする事も、捕獲を試みる事もなく。
「また、喋りに来んね」
 気が向いたら、返事してくれると嬉しいなぁ。
 そんな事を言う少女に、火の鳥は最後まで沈黙を貫いた。

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