ポケモンH.G.トリップもののメモ帳。
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「この子にします」
ボールを見て、ウツギ博士は少し意外に思ったようだった。
「ヒノアラシにするのかい?」
「はい」
真剣な表情で右手に握ったヒノアラシのボールを見つめると、ミレイはウツギ博士に視線を移した。
「そういえば、ポケモンってどうやってボールから出てくるんですか?」
あまりに真面目な顔と質問の内容の基本的さのギャップに、ウツギ博士は最初、自分が聞き間違いをしたのかと思った。
「……へ?」
「ボタンがあったりするんですか?投げ……たら、回収するのが大変な気がしますし……」
「……」
ウツギ博士、完全に絶句。
(さっき戻ってって言うだけで戻ってたさけん、呼べば出てくんのかな……)
ミレイは再びボールに目を落とし、ゆっくりと回転させて観察する。そしてものは試しとばかりに、話し掛けた。
「出て来れる?」
――パカッ。ポンッ。
ボールが開き、ヒノアラシが出てきた。
「ヒノ~」
「そっかぁ。呼べば出て来れんのね。ねえねえ、名前付けて良い?」
ミレイはしゃがみ込んでヒノアラシに聞いてみる。ヒノアラシはちょこ、と首を傾げ、一拍ほど間を置いてから小さく頷いた。
(その仕草凶悪に可愛いって~!!)
心の中で絶叫しつつ、ミレイはそっとヒノアラシに手を伸ばし、背中を撫でて、言った。
「じゃあ、アカツキ。アカツキ、ね」
「ヒノ!」
――ピリリリリッ!
いきなり電子音がなって、ミレイとアカツキはビクッとする。
「あ、メールだ」
ちょっと放置されていた感じのウツギ博士が、いそいそと部屋の入口近くのパソコンに向かう。
「ふむふむ……なるほど……」
何だか真剣な顔が気になって、ミレイは立ち上がると自分も入口に行った。後ろをアカツキがついてくる。
「何かあったんですか?」
「ポケモンじいさんがね、また珍しいものを見つけたって言ってるみたいだね。あ、ミレイちゃんはポケモンじいさんを知らないか。珍しいものが大好きで、よく大発見だ! って騒ぐんだ。今回はポケモンのタマゴを見つけたって……今更タマゴをねぇ」
(……あ、タマゴそのものはもう珍しないんや。昔ならタマゴそんもんが大発見やった筈やねんけどなー。時代を感じんなー)
ミレイの頭の中では、ウツギ博士はタマゴの存在にものすごくびっくりするイメージがあった。言わずもがな、いわゆる旧金銀のストーリーである。
「でも、ポケモンじいさんがこれだけ騒ぐくらいだから、何かあるんだろうね。困ったな。僕がタマゴの研究もしてるのはポケモンじいさんも知ってるから、タマゴを取りに来て欲しいらしいんだけど……僕も助手も、今はちょっと忙しくて手が放せないんだよ」
(うーん……)
ミレイは一瞬ためらい、けれど一応聞いてみる事にした。
「わたしが受け取ってきましょうか……? 地図を貸してもらえれば、行って帰ってくるくらいできると思いますけど」
ウツギ博士は目をぱちくりとさせた。みるみる笑顔になっていく。
「そうだよ、君がいるじゃないか! ちょうどポケモンも持ってるし、町の外に出ても大丈夫。頼めるかい?」
ボールを見て、ウツギ博士は少し意外に思ったようだった。
「ヒノアラシにするのかい?」
「はい」
真剣な表情で右手に握ったヒノアラシのボールを見つめると、ミレイはウツギ博士に視線を移した。
「そういえば、ポケモンってどうやってボールから出てくるんですか?」
あまりに真面目な顔と質問の内容の基本的さのギャップに、ウツギ博士は最初、自分が聞き間違いをしたのかと思った。
「……へ?」
「ボタンがあったりするんですか?投げ……たら、回収するのが大変な気がしますし……」
「……」
ウツギ博士、完全に絶句。
(さっき戻ってって言うだけで戻ってたさけん、呼べば出てくんのかな……)
ミレイは再びボールに目を落とし、ゆっくりと回転させて観察する。そしてものは試しとばかりに、話し掛けた。
「出て来れる?」
――パカッ。ポンッ。
ボールが開き、ヒノアラシが出てきた。
「ヒノ~」
「そっかぁ。呼べば出て来れんのね。ねえねえ、名前付けて良い?」
ミレイはしゃがみ込んでヒノアラシに聞いてみる。ヒノアラシはちょこ、と首を傾げ、一拍ほど間を置いてから小さく頷いた。
(その仕草凶悪に可愛いって~!!)
心の中で絶叫しつつ、ミレイはそっとヒノアラシに手を伸ばし、背中を撫でて、言った。
「じゃあ、アカツキ。アカツキ、ね」
「ヒノ!」
――ピリリリリッ!
いきなり電子音がなって、ミレイとアカツキはビクッとする。
「あ、メールだ」
ちょっと放置されていた感じのウツギ博士が、いそいそと部屋の入口近くのパソコンに向かう。
「ふむふむ……なるほど……」
何だか真剣な顔が気になって、ミレイは立ち上がると自分も入口に行った。後ろをアカツキがついてくる。
「何かあったんですか?」
「ポケモンじいさんがね、また珍しいものを見つけたって言ってるみたいだね。あ、ミレイちゃんはポケモンじいさんを知らないか。珍しいものが大好きで、よく大発見だ! って騒ぐんだ。今回はポケモンのタマゴを見つけたって……今更タマゴをねぇ」
(……あ、タマゴそのものはもう珍しないんや。昔ならタマゴそんもんが大発見やった筈やねんけどなー。時代を感じんなー)
ミレイの頭の中では、ウツギ博士はタマゴの存在にものすごくびっくりするイメージがあった。言わずもがな、いわゆる旧金銀のストーリーである。
「でも、ポケモンじいさんがこれだけ騒ぐくらいだから、何かあるんだろうね。困ったな。僕がタマゴの研究もしてるのはポケモンじいさんも知ってるから、タマゴを取りに来て欲しいらしいんだけど……僕も助手も、今はちょっと忙しくて手が放せないんだよ」
(うーん……)
ミレイは一瞬ためらい、けれど一応聞いてみる事にした。
「わたしが受け取ってきましょうか……? 地図を貸してもらえれば、行って帰ってくるくらいできると思いますけど」
ウツギ博士は目をぱちくりとさせた。みるみる笑顔になっていく。
「そうだよ、君がいるじゃないか! ちょうどポケモンも持ってるし、町の外に出ても大丈夫。頼めるかい?」
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