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ポケモンH.G.トリップもののメモ帳。
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「なぁ、お前、たまに何か見てるよな。何見てるんだ?」
 グリーンは、意を決して聞いてみた。
 ミレイがたまにこっそりと気にしている、見慣れない機械。一応、他の人の前では隠すような素振りを見せているが、それでも何度も彼女と会っていれば、見る機会くらいある。
「んー? 何の事?」
「小さい、箱みたいな機械。白いやつ」
 案の定ミレイはしらばっくれかけたが、グリーンの台詞を聞き、悩ましげな顔になった。
「……うーみゅ。リィちゃんになら、別に見せても構へんかなぁ。これの事?」
「そう、それ」
「あー、やっぱ、これかぁ……。何かは分かんの?」
「見せてもらっても良いか?」
「ん、ちょい待って。……はい、どぞ。電源切ったけど」
 ミレイに渡されたのは、ポケギアでもポケモン図鑑でもない、数字のキーのついた折り畳み式の機械。かといって、電卓というには、上の液晶画面が説明つかない。
 難しい顔で考え込むグリーンの態度がそのまま答えを物語っていて、ミレイは肩を落とした。
「うん、ごめん。聞いたわたしが馬鹿やった。これはね、携帯っていうの。携帯電話の略ね。どっちかって言ったら、ポケギアみたいな機械ね」
「ケータイ? って、ポケギア!? 全然似てねーぞ」
「うん、それ、ちょっと古いし。タッチパネルになってないから、分かり辛かったんかもね」
「お前のいた所では、ケータイっていうのか」
「うん、せやね」
 興味深そうに携帯を触るグリーンを見ながら、ミレイは何かを考えているかのようだった。

「はい、リィちゃん」
「ん? ……何だこれ」
「何やと思う?」
 ミレイに、白い折り畳み式の機械を渡され、グリーンはそれを開いてみた。と、上部には液晶画面、株には数字キー。
「えーと、あれだな? 前、見せてもらった……。そうだ、ケータイ」
「当たりー。うちのお下がりで悪いねんけど、ちょっと色々ズルして、うちの今の携帯には繋がるようにして貰ってん。わたしが【どこ】に行っても、それなら、わたしに電話をかける事ができんで」
「【どこ】に行っても? お前が里帰りしてても、か?」
「ん。元々、そっちで使ってたやつやから、むしろ繋がらんかったらおかしい。使い方はね……」


 取り敢えず、ネタの段階だけど、投稿。

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「あれ? リィちゃ……じゃなくて、グリーンさん、今日はもう上がりはったんですか?」
 ひょっこりジムの入り口から顔を覗かせ、コガネっぽい訛りの入った喋り方をする少女は首を傾げた。
 ジムの入り口近くにいるエリートトレーナーのヤスタカは、不機嫌さの滲む声で応対する。
「リーダーなら、ちょっと目を離した隙に、どこかへ行っちゃいました。断じて、今日の業務が終わったわけじゃありませんから」
「ふーん、そうなんですかぁ。で、業務が終わっていないんなら、何故に外出の用意をしてるか聞いても構へんですか」
「そりゃあ勿論、リーダーを連れ戻すためですよ。ああ、貴女は何か聞いてないですか。……ミレイさん」
 どこか刺々しいヤスタカの反応に気付いていないのか、ミレイは更に首を傾げて生真面目に答えた。
「うーん。わたしは何も聞いてへんですけど。金曜なら、グレン島におる確率高いかなーとは思いますけど……今日は、月曜ですよね……」
「そうですか」
 ヤスタカは、ワザとらしく大きな溜息を吐いた。
 正直なところ、彼はまだミレイを認めていなかった。まるで手品か何かのように、気が付いたらポケモン勝負に負けてしまっていて、実感が湧かないのだ。
 何故、こんな取り柄のなさそうな少女がエリートの自分に勝ち、更に尊敬するリーダーのグリーンに気に入られているのか、分からない。
 彼女はポケモンバトルにかなり消極的だ。ポケモントレーナーとして、あるまじき態度だ。
「全く、役に立たない」
 ヤスタカの暴言とも取れる言い草に、ミレイは何かを言いかけ、思い直したように口を噤む。
「たーのもー!!」
 そんな空気など全く無視して、第三者の声が飛び込んできた。
 ヤスタカはますます苦い顔で、ミレイはびくっと肩を震わせて、その声の主を見る。
「……またお前か」
「ういっす! 今日こそグリーンさんに勝って見せるっ!」
「まずそこまで辿りついていないだろう」
「むむむ! 俺の特訓の成果を甘く見てるな!?」
 飛び込んできた短パン小僧とヤスタカの応酬を見るに、彼はよく挑戦しに来ては取り巻き達に返り討ちに遭っているトレーナーらしい。
「じゃあ、まずはアンタと勝負だっ!」
「悪いが無理だな」
「えっ!? 何でだよ!」
「今から、リーダー取っ捕まえに行かなきゃならんからだ」
「ええー! グリーンさんいないのかよ」
「だから連れ戻しに行くと……。ああ、そうだ。お前、どうせならこいつとバトルして待っとけ」
 ほぼ空気と化して二人のやり取りを見ていたミレイは、そこでいきなりヤスタカに指差されて、目を丸くした。
「はにゃ!? わたしですか!?」
「他に誰がいるんですか。それとも、それすらもできませんか」
「いや、わたし、このジムの人じゃ……あ、いや、別に構いませんけど。じゃあ、手持ちだけ入れ替えたいんで、パソコン借りて良いですか」
 断りかけたミレイは、二人分のキツイ視線を喰らって、すごすごと意見を引っ込める。
 彼女はジムトレーナー用のパソコンを借りると、手持ちの入れ替えを始めた。
「えーと、確かトキワジムは最低レベルが50やった筈やから……ちょっと相手にするだけなら、50かなぁ……」
 二人にはよく分からない数字を呟くと、ボールを片手に一つずつ持って、向き直る。
 すっと息を吸い、背筋を伸ばし、心持ち猫背だったのから胸を張ると、ミレイは改まった口調で話し出した。
「じゃあ、二匹、使いますね。一応、ここのトレーナーさんの使うポケモンの最低レベルに合わせてあります。本来バトルタワーで戦ってる子達なんで、最低レベルって言っても、能力値舐めてかかったらあっさり返り討ちに合うかもしれないですけどね。トキワジムは、幸か不幸かタイプの決まってないジムです。よってわたしも、タイプ縛りはしていません。ただ、戦略立てるの苦手なんで、ここのトレーナーよりは行動が読める筈です。っつか、読めないようならトレーナー辞めた方が身の為ですね。構いませんか? 構わないなら、とっとと始めましょう。わたし、バトルはあまり好きじゃないんですよ。だから早く終わらせたいんです」
 淀みなく語る彼女は、見た目の年齢よりも大人に見えた。そして、普段は全く感じられない、覇気のようなものすら、あるような気がした。
 思わず、ごくりと唾を飲んだ短パン小僧は、気圧された自分を叱咤するように、鋭く叫んだ。
「望むところだ!」
 結局のところ、バトルはあっさりとミレイが勝って終わった。
 どれだけあっさりだったかというと、ヤスタカが目を奪われて、結局外出する前に終わってしまったほど、あっさりとミレイは勝ってのけた。
「……あのですねぇ」
 手持ちをまた入れ替えながら、ミレイは呆れた口調で言う。
「それでよく、このジムに挑戦しようと思えますね? それじゃあ、反省会しましょうか」
「……反省会?」
「はい、反省会です」
 ミレイが座ると、明らかによく育てられているエーフィが甘えるように彼女の膝の上に乗った。
「まず、ポケモンの技構成がまずいです。ここはトキワジムですよ? どんなタイプのポケモンが出てきてもおかしくないのだと心得なさい。ある程度技のタイプにバリエーションを持たせるとか、やりましょうね。効果が今一つの技しか出せないなんてみっともない真似をしてたら、そりゃあ負けて当たり前です。本当は効果が抜群な技を連打するくらいでないと、強敵に勝つことは覚束ないのですけど、何だかそれ以前の問題ですね。タイプ相性を勘違いして覚えているのは、命取り以外の何物でもありませんよ」
「……うぐ」
 完全にお説教モードに入ったミレイは、周りの様子など見ていなかった。
 当然、ヤスタカがぎょっとした顔をしたことも、誰かがジムに入って来たことも、気付かなかった。
「何の為に、他のジムでは使うタイプが一定なのか分からないですか? タイプ相性を勉強させる為ですよ。それを全て制覇して初めて、応用として様々なタイプのポケモンを揃えた強敵に挑むべく、トキワジムがあるわけです。……まぁ、本来それはチャンピオンの役目なんですが、ここのチャンピオンはタイプがあまりにも偏ってて役に立たないですからね……。その分、ジョウトは楽だけど可哀想で、カントーは厳しいけど本当に強くなれる。その幸運をちゃんと自覚した上で、勉強をやり直しなさい」
「……チャンピオンを役立たずって言えるのは、お前だけだと思うけどな」
「別に事実を述べたまでです。……って、リィちゃん!?」
 グリーンの姿をようやく視界に入れたミレイは、一気にいつものような雰囲気に戻った。
「うわー、ごめん、リィちゃん。何か普通に、めっちゃ出過ぎた真似やらかしてるよね、わたし……。あ、そっちもごめんなさい……。ものすごく偉そうな事言いました」
 ミレイはしょんぼりと項垂れる。
「なぁ、お前やっぱ、今度ジムでやるポケモン講座の講師やってくれよ。さっきのようにやれば大丈夫だって。バイト代は出すって言ってるだろ?」
「やから、わたしが教えれる事なんて何ぼもないって言うてるやん。タイプ相性は多分リィちゃんのが詳しいし、戦略の話かて、ここのトレーナーさんのが分かってはるやろし。それに、お金が欲しかったら四天王参りでもして恵んでもらいますー」
「恵んでもらうっつか、お前の場合、巻き上げてるような気がすっけどな……」
 グリーンとミレイが、ある意味いつもの会話をしているのを、ヤスタカは呆然と聞いていた。
 自分は一体、今まで彼女の何を見ていたのか。彼女が力をひけらかしていないからといって……!
 この一件を機に、ヤスタカがミレイを邪険に扱う事はなくなったそうな。


 ゲームのヤスタカさんは、トキワのジムトレーナーの中では入り口近くにいて、グリーンさん不在時には何故か彼もいなくなってるというエリートトレーナーです。きっと、出奔しているグリーンさんを捜しに行ってるんだろうな…。
 口調的にはこんなんじゃなかった筈です。もっとツッコミ気質の兄ちゃんだったと思う。でも、テンとサヨのコンビがグリミレに好意的なので、ヤスタカさんには、最初は否定的なジムトレーナーとして悪役になってもらいました。ごめんね。

 ふと、早朝に目が覚める。
 耳をくすぐりそうな近くから聞こえる、貴方の寝息。
 色素の薄い、明るい茶色の髪が、朝陽に照らされて淡く輝く。
 伏せられた睫が意外と長くて、ああ、やっぱり、黙っていれば端正で繊細な顔立ちなんだなと再認識した。
 有り体な言い方を許されるのならば、美形だ。
 無防備な寝顔を明るい朝の光で堪能する。
 本当は触れたいけれど、それでうっかり起こしてしまうのは申し訳ないし。
 貴方の隣で目覚める朝が来るなんて、きっと昔の私は夢にも思わなかっただろう。

 ふと、早朝に目が覚める。
 首をくすぐりそうな近くから聞こえる、お前の寝息。
 親友のそれにも似た濃い茶色の髪は、朝陽に照らされて、思わず触りたくなるような艶やかな光を反射している。
 そっと撫でると、予想通りの、艶やかだが柔らかい手応えが返ってきた。
 寝てる以上、多分無意識なんだろうが、オレが撫でたくらいでそんな無防備に幸せそうな笑顔を浮かべないでくれ。
 嬉しい反面、心配になる。
 オレがお前にそんな顔をさせたのだと、自惚れても良いよな?
 あんなに人の手を警戒していたお前が、こんな可愛い反応を返すようになるなんて。

「……うな……」
 何だか低く、掠れたような声を漏らすと、ミレイはぐでっと顎を目の前のテーブルに預けた。
 実のところ、今日はちょっと調子が悪い。もしかしたら、微熱くらいはあるかもしれない。
 ただ、あくまで微熱レベルだと思うので、今まで気を張って何でもないように振る舞っていた。
 さっきまで傍にいた相手は、飲み物のお代わりを取りに、階下に下りて行って、今はいない。
 一瞬の休息。けれど、気を張らなくても良い代わりに、何となく部屋の気温が下がった気がした。少し、寂しくて。
 今まで気付かないふりをしていた、気付かないふりができていた寂しさを知ったのは、果たして自分が強くなったからなのか、それとも弱くなったのか。
 そんな、ある意味どうでも良い事が、頭の中でくるくると踊る。調子が悪い証拠だ。
 階段を上ってくる、足音が聞こえる。彼が戻ってくる足音。
 今では、彼とその姉の足音くらいなら、聞き分けられるようになった。
 この家に入り浸りすぎてるなーと思いながら、ミレイは何とか頭を持ち上げ、なるべくいつも通りに振る舞えるようにと願った。
「お帰り、リィちゃん。わざわざありがとね」
 一旦気を抜いてしまったのがまずかったのだろうか。笑顔は浮かべられたものの、ほんの少し、声が掠れたままに、お礼を言う。
 できれば気付かないで欲しかったのだけれど、案の定グリーンは眉を顰め、テーブルにコップを置いて、ミレイの顔を覗き込んできた。
「おいお前、ひょっとして具合悪いんじゃねーの?」
「んー? そかなー?」
 へらっと笑って返事をしたら、彼はますます眉間に皺を寄せる。
「ちょっと動くなよ」
「はえ? へ?」
 こつん、と額に当たる温かさ。その実際の衝撃の軽さに反して、一瞬、ミレイの頭から、ハンマーでぶん殴られたかのように何もかもが吹き飛んだ。
 まさに文字通り目の前にある、グリーンの顔。
「……っ!?」
「やっぱ、ちょっと熱あるような気がするな……」
 あまりの精神的衝撃の大きさに呆然とするミレイから顔を離し、グリーンは難しそうな表情のまま、今度は彼女の首や耳の後ろを触る。壊れ物に触るかのようにそっと撫でる指の動きが、本人にはそのつもりはないのかもしれないが、ものすごく艶めかしい。
 微熱どころか、今のミレイの顔は、真っ赤だった。
 と、そこでふとグリーンは、我に返ったかのようにミレイを見た。そして気付く。自分がやっている事に。
 彼の顔も、どんどん赤くなっていった。
「こっ、これは熱を測ろうとしただけだからな!」
「……リィちゃんが熱あるみたい……」
「馬鹿言え! お前の方が重症だっ!!」
 できれば調子が悪いのには気付かれたくなかったけど、ああ、でも……。
 何だか、今日はそれでも良い気がしてきた。顔を赤くしたまま、ミレイは漠然とそう考えた。

 ああ、そういえば、リンパ節の触診って耳の後ろとか首とか触ったなー、リィちゃん、そのつもりだったんかなーと、ミレイが元医学生らしく冷静に考えられるようになったのは、かなり経ってからの事である。
 でも、彼にはその正確なやり方や意味を教えてやるつもりはない。そんな勿体ない事は決してするまいと、ミレイは固く誓ったのだった。

「こんなに浴衣だらけだと、逆に目移りして決めらんないよーな……」
 ナナミの前だという事も一瞬忘れ、ミレイはフロアの片隅を埋め尽くす浴衣の前に呆然と立ち竦んだ。
「あら、珍しいの?」
「はい……。あんまり服買いに来ませんし、こんなイベントみたいなんなんて……」
「うふふ、残念ながら、イベントじゃないのよ。イベントだともっと混むから、ゆっくり見れないもの」
「……ま、マジですか」
 ミレイは頭を抱えたくなった。ナナミはそんなミレイの様子を見て、困ったように笑っている。
 イベントを避けたのには、ミレイがこういう場には慣れていないだろうと考えたナナミの気遣いもあるのだが、どうやらその判断は間違ってはいないようだった。
 取り敢えず何とか気を持ち直し、浴衣の森を見るミレイの視線を追って、ナナミは先程とは別の意味で苦笑した。
(あらあら……)
 何も、紺の無地の浴衣に目を留めなくても良かろうに。というかむしろ、よくそんな浴衣を見付けられたものだ。
 ミレイは無地の浴衣から視線を引き剥がすと、次は紺に絣の浴衣を見て、肩を落とした。
「流石に、好みで選んじゃアカンよなぁ……」
 ポツリと呟くと、紺地に花火の散っている浴衣や、白牡丹の配置されている浴衣も見る。次に、思い切ったように足を進めたのは、茶色の浴衣。
 どうやら彼女の趣味は、控えめと言えば聞こえは良いが、とことん婆臭いようだった。普段の赤い上着を何故着ているのかが、不思議なくらいに。
「ミレイちゃん、こんなのはどう?」
 ナナミが声を掛けると、ミレイは案外素直に寄ってきた。
「えーと、どれですか? 合わせてみた方が良いですかね……」
 あっさりと言い、ナナミが手に取った、白地に桃色や蜜柑色で花や蝶の描かれた浴衣を身体の前に当てて見せる。
「鏡、鏡……。あ」
 鏡の前に立ったミレイは、驚いたように固まった。
「どう?」
 言葉での返事はない。ミレイはただ、コクコクと頷く。
「……これにします」
 やっと声を絞り出し、彼女は大事そうにナナミの選んだ浴衣を抱えた。


 肝心の夏祭りネタを書いてもいないのに裏話も何もないですよね、本当はwww

「そろそろお祭りの季節ねぇ」
「そうですね」
 おやつ時、マサラタウンのとある家で、クッキーをお茶請けに紅茶を楽しむ女性二人がいた。
「ミレイちゃんはお祭りに行く予定あるの?」
「あ、はい。夏祭りは好きなので、できたら行きたいなって思ってますけど。……あ」
「何かしら?」
 ミレイはしゅんと肩を落とした。
「……浴衣買いに行くの忘れてました」
「あらあら。持ってないの?」
「自分のは持ってないです……。母や伯母のを借りた事ならあるんですけど、流石に遠いんで」
 ミレイは意味もなく、紅茶をスプーンで掻き回した。
「あらあら。それなら、このあと買いに行く? 見立てるの手伝ってあげるわよ」
「え、良いんですか!? ナナミさん、ありがとうございますっ!」
 ナナミはうふふと笑った。
「それくらい、お安いご用よ。ミレイちゃんには、どんなのが似合うかしらね」
 できれば、弟をあっと言わせるようなものを見立ててあげたいなと、ひそかに弟とミレイとの恋路を応援しているお姉さんは思ったのだった。

「動物園?」
 少女が首を傾げ、少年は頷く。
「ああ。じいちゃんに入場料割引券貰ったんだ。
 こんな貴重なもの期限切れまでほっとくの勿体ねーし、行かないか?」
「……」
 少女は考え込む素振りを見せる。
 ややあって、彼女はもう一度首を傾けた。
「何か、意外やね?」
「意外か?」
「うん、意外。でも、ま、ええよ。いつ行く?」
 少女はイマイチ分かっていない。
 ポケモンの実在するこの世界では、動物の姿はとても貴重なのだと。


 よく考えたら、拍手お礼で特定カップリング書くのは自重した方が良いかもしれない、と思い、拍手お礼からこちらへ移動。
 基本的に拍手お礼は3種類(固定1つ、季節ネタ1つ、その他1つ)で、季節の変わり目は季節ネタが1つ増えてたりします。

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