ポケモンH.G.トリップもののメモ帳。
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「ふーん……」
そろそろ大学に進学するか決めねばならない、とミレイにぼやくと、彼女は相槌のような返事を返してよこした。
「大学、ねぇ……。……はて」
何の気もなさそうに復唱し、そして、彼女は不意に、固まる。
「『はて?』?」
こっちも復唱して顔を覗き込んでやると、何だか真剣な顔をして考え込んでいた。
「……そう。こっちにも、大学はあるんやね」
「そりゃ、どこぞの離島でもあるまいし、大学くらいどこの地方にだってあるだろ」
それこそジョウトにだってあったんじゃねーの? という言葉は、飲み込む事にした。彼女が本当にジョウトから来たのか、故郷の話を避けるミレイの場合、断言できない。
「……まぁ、あるんかもね」
再び相槌を打った彼女は、その相槌に使う言葉を慎重に選ぼうとしていた様子だった。
「まぁ、大学は……最初のうちが華やよ。後半になればなるほど、やらなアカン事増えてきて、時間のやりくりがメンドなってくるさかいにな。あと……ま、あれや。コネ作り頑張れ。過去問超大事」
何とか言い抜けたと気を抜いた彼女のアドバイスは、けれど普通に考えればおかしくて。
何故、オレよりも年下の、大学なんて行ってない筈の相手に、そんなアドバイスをされねばならない? 彼女の言いぐさはまるで……。
「……お前、実は飛び級していた天才少女とか?」
「アホかいな」
彼女は一蹴する。
「天才少女が過去問云々言うけー? わたしは……」
ミレイは何事かを言いかけ、オレの顔を見て、それを飲み込んだ。言うか言うまいかと、瞳を揺らがせて。
「……大学生の知り合いやら友達やらがおっただけや。まぁ、ここちゃうけどな。やから、さっきのかて、当てにしたアカンで? 地域が違えば、教育システムかて変わるやろしな」
そういう言い回しが何となく、年齢よりも大人びて聞こえるから、飛び級の可能性も捨てきれない。今度、入試対策の問題集でも、見せてみようか。
…オチを迷ってしまったので、ここで終わり。
そろそろ大学に進学するか決めねばならない、とミレイにぼやくと、彼女は相槌のような返事を返してよこした。
「大学、ねぇ……。……はて」
何の気もなさそうに復唱し、そして、彼女は不意に、固まる。
「『はて?』?」
こっちも復唱して顔を覗き込んでやると、何だか真剣な顔をして考え込んでいた。
「……そう。こっちにも、大学はあるんやね」
「そりゃ、どこぞの離島でもあるまいし、大学くらいどこの地方にだってあるだろ」
それこそジョウトにだってあったんじゃねーの? という言葉は、飲み込む事にした。彼女が本当にジョウトから来たのか、故郷の話を避けるミレイの場合、断言できない。
「……まぁ、あるんかもね」
再び相槌を打った彼女は、その相槌に使う言葉を慎重に選ぼうとしていた様子だった。
「まぁ、大学は……最初のうちが華やよ。後半になればなるほど、やらなアカン事増えてきて、時間のやりくりがメンドなってくるさかいにな。あと……ま、あれや。コネ作り頑張れ。過去問超大事」
何とか言い抜けたと気を抜いた彼女のアドバイスは、けれど普通に考えればおかしくて。
何故、オレよりも年下の、大学なんて行ってない筈の相手に、そんなアドバイスをされねばならない? 彼女の言いぐさはまるで……。
「……お前、実は飛び級していた天才少女とか?」
「アホかいな」
彼女は一蹴する。
「天才少女が過去問云々言うけー? わたしは……」
ミレイは何事かを言いかけ、オレの顔を見て、それを飲み込んだ。言うか言うまいかと、瞳を揺らがせて。
「……大学生の知り合いやら友達やらがおっただけや。まぁ、ここちゃうけどな。やから、さっきのかて、当てにしたアカンで? 地域が違えば、教育システムかて変わるやろしな」
そういう言い回しが何となく、年齢よりも大人びて聞こえるから、飛び級の可能性も捨てきれない。今度、入試対策の問題集でも、見せてみようか。
…オチを迷ってしまったので、ここで終わり。
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